運動前の準備運動、やってはいるけど特に意味や効果については深く考えたことがないという方もいらっしゃるかもしれません。
子供の頃から体育の授業などでも当たり前に行っている準備運動ですが、その期待できる効果や準備運動として使えるストレッチ方法などを解説します。
・そもそも何故準備運動をするの?
準備運動が何故大切か、何故怪我などを防ぐ効果があるのかを理解するためには、準備運動でどのような身体の変化が起こるのかを知る必要があります。
一般的に運動を行うと熱の生成量は安静時の10~15倍にも増え、体温も上昇します。
しかし安静の状態からいきなり激しい運動を行うと、エネルギーを効率的に生成することができず、すぐに息切れを起こしたり疲労を感じたりすることになります。
また心肺に送られる血液量も徐々に増やすことができるため、心臓への急激な負担を軽減させ、心疾患などのリスクを緩和することも期待できます。
特に高齢になるほど血管や心肺機能が弱くなっていると想定できるため入念なウォーミングアップが必要です。
・ストレッチが怪我予防に期待できるワケ
体温が低い状態だと身体は柔軟性がなく関節の可動域も狭くなります。
冷たい手でバスケットボールなどをキャッチすると痛みを感じた、という経験がある方も多いと思いますが、体温が低い状態だと皮膚や筋肉、関節も固い状態です。
ストレッチなどで準備運動を行い、体温を上げることで筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げることで激しい運動を行っても怪我をしにくい状態になります。
血流量が増加し、体内での酸素供給量が上がると神経系へも影響を及ぼします。具体的には心身が活動的になり集中力が高まる交感神経優位の状態になります。
集中力が高まり反応が早くなると、危険をいち早く察知し避けるといったことにも効果的で、こういった観点からも怪我防止に繋がると言えます。
・ストレッチは運動後のリカバリーにも効果的
この記事では主に準備運動としてのストレッチの効果について述べてきましたが、ストレッチには運動後に回復を早めるリカバリー効果もあります。
運動終了後すぐは血液の流れが多く体温も高い状態です。
このままいきなり安静した状態に入ってしまうと血液の流れが滞り、老廃物も留まってしまう事が考えられます。
血液の巡りをスムーズにして老廃物は排出し、糖分などのエネルギーは疲労した筋肉に行き渡らせることが重要です。
そのためストレッチで軽く身体を動かしながら徐々に血流量を下げ、体温も少しずつ低下させていくことが有効です。
運動を行うことで交感神経が優位になると述べましたが、逆に運動後の念入りなストレッチはリラックス効果もある副交感神経を優位にします。
運動後は脳が興奮してなかなか寝付けないなどと感じる方は、じっくりとストレッチされることをオススメします。
このように日々の生活の中で、ストレッチが効果的であることがわかると思います。
ただ一回で柔軟性が上がるものではなく、普段からストレッチを行うことによって効果が感じられると思います。
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夏に向けてお出かけの機会も増えてくるかと思います。
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